BBSakura Networks Advent Calendar 2024 6日目の投稿です。
こんにちは!BBSakura Networks株式会社(以下、BBSakura)でクラウド接続を担当している赤羽です。今回は、BBIXのOpen Connectivity eXchange(以下、OCX)で提供しているCloud Connectionについて紹介します。クラウド閉域接続はハードルが高いと感じるかもしれませんが、OCXのCloud Connectionを活用することで、どれだけ簡単に接続できるかをお伝えします。クラウド接続方法の見直しを検討している方に、少しでも参考になれば幸いです。
1. OCXとは?
OCXとはBBIX株式会社が提供しているNaaS(Network as a Service)です。パブリッククラウドやインターネット、拠点間の接続など、クラウド上で管理・設定ができる仕組みになっています。Cloud Connectionはパブリッククラウドと閉域接続するためのコンポーネントのひとつです(パーツのようなものです)。専門知識がなくてもOCXポータルから数クリックで閉域接続できるようになっています。現在対応しているパブリッククラウドはAWS、Azure、Google Cloud、Oracle Cloud、IBM Cloud、さくらのクラウドの6つで、複数クラウドを同時に接続することも可能です。
CloudConnectionの詳細は過去のブログをご参照ください。
2. クラウドとの接続は3段階に分けて考える
オンプレミスとクラウド間の接続は複数の工程で構築しますが、大きく3つ、「①物理接続(L1接続)」「②VLAN設定(L2接続)」「③ルーティング設定(L3接続)」に分けて考えるとイメージしやすいかと思います。
※機器や構内配線をお客様にて用意する「専用接続」と、OCXでの提供方法の「パートナー接続」との比較となります
※オンプレミス設備とOCX(Physical Port)との接続は完了している前提でご説明します
Step1:物理接続(L1接続)
Step 1は「物理接続」です。これは、オンプレミス環境の自社設備とクラウド設備を物理的に接続する作業です。専用接続の場合、クラウド側の接続点の手配やデータセンター内の配線手配、接続テストを行います。データセンター側での調整や現地作業も必要となるため、最も手間がかかる部分です。
一方、OCXでは、この物理接続部分をCloud Connectionで簡単に構築することができます。後ほど構成イメージの比較についてご説明いたします。
Step2:VLAN設定(L2接続)
Step 2は「VLAN設定」です。VLAN番号の割り当てや仕様はクラウドごとに異なるため、事前に確認しておく必要があります。 VLAN番号が決まり、自前設備側とクラウド側と一致させることで、Step2のL2接続が完了します。
Step3: ルーティング設定(L3接続)
Step 3は「ルーティング設定」です。ここでは、IPアドレスやルーティング情報の設定を行います。多くのパブリッククラウドでは、BGPによるルーティング設定が推奨されています。クラウド側のインスタンスとオンプレミス側のルーター双方でBGP設定を行い、経路情報の交換を実施します。この作業が完了すると、オンプレミス環境とクラウド内のネットワークが通信できるようになります。今回は割愛いたしますが、OCXではこの部分を、OCX-Router(v1)で置き換えることができます。
3. Cloud ConnectionでStep1を簡単に接続
このように、クラウドと接続するには3段階の作業が必要で、専用接続を手配すると時間やコストがかかります。特に、時間がかかるStep 1の物理接続ですが、OCXのCloud Connectionではその部分が自動化されているため、現地作業も不要で、接続ロケーションや冗長構成もリストから選ぶだけで設定できます。
4. 各StepはOCXポータルで数分で完了
OCXでは、これらの作業をOCXポータルのWEB画面の操作だけで完結できます。ここでは、Step 1の作業をCloud Connectionで置き換えた場合の手順についてご説明します。 *今回はAWSを例にご紹介します。
BBIXのOCXポータルにログインし、Cloud Connectionメニュー右上の「作成」をクリック後、「AWS」を選びます。 下記画面が出てきたら項目を入れていきます。
- 冗長有無を選択
- 名前に任意のものを入力
- 帯域を選択
- Cloud NNI PoPを選択
- アカウントIDを入力
入力が終わったら「作成」ボタンを押します。これでCloud Connectionが作成できました。設定はたったの1ページです! あとはAWSのWEBコンソールで接続要求の確認と承認を行っていただければOKです*クラウド側での処理に時間がかかる場合があります
まとめ
今回は、OCXのCloud Connectionを使って、どれだけ簡単にクラウドと閉域接続できるかについてお伝えしました。クラウドとの閉域接続では、物理接続がハードルとなることが多いですが、OCXを利用すれば各Stepを数分で完了でき、専門知識がなくても簡単に接続できます。Step 3のルーティング設定に不安がある場合でも、OCX-Router(v1)を使えば簡単に設定できるため、今後その点についてもご紹介していきたいと考えています。以上です。