OCXはなぜ全国にアクセスポイントを作っているのか?

はじめに

こんにちは。BBSakura Networks株式会社の佐々木です。 この記事は BBSakura Networks Advent Calendar 2023 - Adventar の18日目の記事です。

以前、以下のポストでも書いておりますが、OCXでは全国のデータセンター内にアクセスポイントを設置し、全国カバーのネットワークを構築しております。

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本日は我々がなぜ全国にアクセスポイントを構築しているのか?を中心に紹介させてください。

OCXのネットワークトポロジー

OCXは親会社であるBBIXのIXネットワークトポロジーをベースに構築されております。 昨今のネットワークは、IPネットワーク上に仮想化したオーバーレイネットワークを構築するのが主流であり、IXもOCXも多分に漏れずこのような技術を採用しております。 詳細については、弊社川畑の以下のポストをご参照ください!

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なぜ全国にアクセスポイントを設置しているのか?

OCXでは、2023/12/18現在、20ヶ所のデータセンターでサービスを提供しており、毎月のように展開拠点を拡大しており、国内でも最大級のアクセスポイントを持ったNaaSサービスとなっております。

なぜ、全国にこんなにアクセスポイントが必要なのか?というところですが、

  • ネットワークの効率化(トラフィック処理の地産地消)によるコストや遅延の削減
  • 快適な NW インフラを整備することによりトラフィックの地産地消と DX を推進
  • インターネットと異なるレベルで品質を担保したNWの実現

などを実現していきたいと思ってます。

OCXを検討する上で出てきたデジタル田園都市国家構想には会社としても大変共感をしており、いろいろなインスピレーションを受けており、本構想の実現に向けて、弊社もさまざまな取り組みをしていきたいと考えており、特にインフラ整備の部分において民間企業の力を結集して寄与したいと考えたのが地域企業との協業によるアクセスポイントの全国整備でした。

デジタル田園都市国家構想 デジタル田園都市国家構想とは、「デジタル実装を通じて地方が抱える課題を解決し、誰一人取り残されずすべての人がデジタル化のメリットを享受できる心豊かな暮らしを実現する」という政府が推進している構想です。

デジタル田園都市国家構想を表した図。1. デジタル基盤の整備、2. デジタル人材の育成・確保、誰一人取り残されないための取り組み、3. 地域課題を解決するためのデジタル実装、の 3 項目が記載されている
デジタル田園都市国家構想サマリー

サービス、プラットフォームのクラウド化が進む中、柔軟な対応ができるネットワークインフラが必須になってきております。 OCXの構成要素はアンダーレイとなる全国網とVNFを動かすコンピューティング基盤、制御するオーケストレーター(API群)の3つとなります。 OCXの構成要素はアンダーレイNW、コンピューター、APIの3つとなる。

これらを分散配置することで、特定のエリアへのトラフィック集中の回避や、遅延の低減、また最適なトラフィック分散の結果としてコストの削減効果も付随的に現れてきます。遅延が短くなればさまざまな新しいアプリケーションのユースケースを作り出すこともでき、まずはインフラを作ることで、そういったユースケースを生み出す基盤にできればと考えてます。

最後に

Advent Calendarで登録したものの、何を書こうかギリギリまで決めておらず、先日routeviewsにあるbgpdataから事業者/国別のIPアドレス保有数を分析するツールを作っていたので、その紹介記事を書き掛けてたのですが、検算したらどこか計算おかしそうで、慌てて別の記事を書いてみました。 IPアドレスもどこかでゆっくり検算したら結果共有したいと思います。